池島(1)

2021年7月2日、長崎市の池島を訪れました。池島は長崎市北西部、西彼杵半島の西海市との境界付近(旧外海町)の沖にある島で、現在の人口は100名程度と言われていますが、最盛時には7700人がいたという炭鉱の島です。戦後の1952年に開発が始まり、2001年に閉山された九州最後の炭鉱です。明治時代の炭鉱のイメージとは異なり、近代的な設備が備えられていました。現在は炭鉱見学、廃墟見学ができる観光コースになっており、私たちは「長崎さるく」を通して炭鉱見学と島内散策を体験しました。

以下、写真に沿って書いていきます。

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往路はこちらのフェリーで。海は穏やかな日でしたが、重心が高いのか、少しゆれました。

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フェリーのチケットはわりと重厚な紙製でした。鉄道の硬券ほどの厚さではありませんが、最近にしては珍しい。なお、乗船券と上陸券がちぎられるのかと思いきや、両方まとめて回収されてしまい、手元には残りませんでした。

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池島の港についたらいきなりの廃墟。ここは石炭を港から出荷するための施設でした。

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最初に、炭鉱についてのレクチャーをビデオ等で受けました。この炭鉱はブラタモリの第二回でも取り上げられており、こちらの説明図はブラタモリのために作られたものだそうです。炭鉱は池島の真下から海底を沖に向かって掘られており、隣の無人島蟇島のさらに向こうまで伸びていたそうです。蟇島には換気のための竪穴が2本掘られています。

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炭鉱見学の前にお弁当。「炭鉱弁当」と称されていて、お茶付きで900円。弁当箱はレトロですが、仕出し屋さんが作っているもので味の方は文句なし。特に、写真には写っていませんが、唐揚げの下に隠れていたパスタのペペロンチーノは本格的でした。


いよいよ炭鉱見学。トロッコ列車に乗って中へ。(スマホの方は横向きに動画を見てください)

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元炭鉱技術者の尾崎さんが丁寧に説明してくださいました。年齢は私と同じくらい。

実際に使われていたドラムカッター。本当はこの倍速で回るのだそうです。(スマホの方は横向きに動画を見てください)

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炭鉱のカナリア。ガス警報器です。

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事故があったときにガス中毒を防ぐためのエアーマント。上から新鮮な空気が出てくるのだそうです。マントの碁盤目模様は導電体で、静電気爆発を防ぐためのアースの役割をします。

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ドリルの使用体験もできます。

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発破に使ったダイナマイト(のレプリカ)

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これはダイナマイトの雷管です。これがないと爆発しません。

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発破の設備です。インドネシア語も併記されていますが、これは閉山後にベトナムとインドネシアの技術者に技術指導をしていたためです。国際交流の楽しい思い出もいろいろ伺いました。

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7月初旬の保安週間には、子どもたちの書いたポスターや書道が炭鉱の入口に飾られたそうです。子どもからお願いされたら、気を付けますね。

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炭鉱を出たところ、ヤギがたくさん飼われていました。雑草をたべさせるためとのことです。

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